男に腕を掴まれ、その動きは封じられてしまった。 「いたっ」 ギリギリと、締め付けられる腕。 痛みに顔を顰める。 「・・・これを、殺せば。全て手に入る?」 「え?」 囁くように紡がれた言葉に一瞬顔を上げる。 その瞬間、男の手が私の首を片手で掴んだ。 一気に力を込められる。 「あっ」 苦しみにもがき、男の腕を掴む。 ビクともしないその腕に、一層締め上げられ私は、苦しみに顔を歪ませた。 死が、頭を過ぎる。