ももこがいなくなった。
それは、意外にもすぐに城内で騒ぎになった。



「ももちゃんどこ行ったの!?」

「もしかして、誘拐されたとか!?」



慌てふためくスイとフウカ。
神たちは大広間に集まり、それぞれ神妙な顔をしている。




「誘拐なんて、誰があの女をさらう必要がある」

「でもでも!ももちゃん可愛いし!」

「スイの感覚だろうが」




ライは呆れたようにスイを見やる。
スイは頬を膨らませるとライを睨みつけた。




「・・・自ら出て行った、ということは考えられませんか?」




そんな中、口を開いたのはヨウだった。
神妙な面持ちでそう言うと、神たちの顔をぐるっと見渡した。