すっかり体もよくなって出歩けるようになった。
結局あれからカインの姿は見ていない。
でも、そのおかげで少し自分も冷静にはなれたかもしれない。
ずっと部屋に籠っていたから少し気分転換に出歩く。
とはいえ別に目的はないから城の中をフラフラしているだけ。
そういえば、誰でも出入りできる書斎があるって聞いた。
私でも読める本とかあるんだろうか。
本でも読めば気分もまぎれるかな。
私は前聞いた記憶を頼りに書斎を探した。
書斎は意外とすぐに見つかり私は中に入った。
その中は図書館のような独特な静けさがあり身が引き締まる。
図書館の雰囲気は結構好きだから、少し落ち着く。
「・・・だよな」
誰か中にいるのか話し声が聞こえてきた。
この声・・・。
私は静かに近づくと、その声の主に思い至った。


