「だから言ったんだ!余計なことするなって!」




ももこの看病をモリアに託し、場所を大広間にうつしたカインたち。
ヨウにマルコ―医師から聞いた話を伝えられた三人。
ライは苛立つように叫んだ。





「ライ」

「・・・悪い。でも、俺はそもそも反対だったんだ。人間を天界に連れてくるなんて。前代未聞だ」

「でも、カインがそうしなかったらももちゃんは・・・」

「それが俺たちに何か関係あるのかよ!」




ダン、と大きな音を立て机を殴りつける。




「ですが、今更もうどうしようもないでしょう。これからの事を考えましょう」

「これからって・・・。もっちん、人間界にはもう帰れないよ・・・」

「ですから、天界の環境に身体が順応してくれるのを待つしかないんです」





それぞれが憤りを感じながら拳を握る。




「心労・・・か」




カインは一人、別の事を考えていた。