ももこが倒れた。
その報せはすぐにカインの耳にも入った。


カインの側には、ミイナが寄り添っていていつになく不機嫌な様子のカインに、モリアが慌ててそれを知らせに来たのだ。



「カインさま!ももこさまが!」

「・・・何事だ」

「突然、お倒れになって・・・」

「なに」




血相を変えたモリアの様子に、カインは眉間にしわを寄せる。
立ち上がったカインをミイナは怪訝な表情で見上げた。



「カインさま?」

「・・・お前は部屋に戻っていろ。用がなければ屋敷に戻ってもらっても構わん」

「え?ちょっと、カインさま!それはいったいどういう事ですの!?」




ミイナの声にもとまることなくその部屋を出て行ったカインは、すぐにももこのもとまで走った。




「いったいどういう事だ」

「いえ・・・。それが、ヨウさまの部屋で突然倒れられたと・・・」

「ヨウの・・・?」