足の怪我はすぐによくなって、すっかり普通に歩けるようになった。
ご飯も、大広間で以前のように食べている。

一つ違うのは、ここの所カインは一緒じゃないという事。




「ねぇ、モリア」

「はい、ももこさま」




側に控えていたモリアに声をかける。
私は少し考えた後、思い切って聞いてみることにした。

天界を見て回ったあの日以来、カインの姿を見ていない。
それは、カインが私を避けているのか・・・。




余計なことをするな。
そう言って怒ったカイン。



私は、カインの機嫌を損ねてしまったんだろか。
損ねるようなこと、した覚えないんだけど。




「カインって、どうしてるの?」

「カインさまの事が気になるのですか?」

「えっ?」

「ももこさまから、カインさまの様子を聞かれたのは初めてだったもので驚きました」

「ち、違うの、そういうんじゃなくて・・・」


なんだか勘違いをしているモリアに慌てて訂正する。