「偵察に来てみれば、こんな場面に出くわすとは!好都合!貴様ら纏めて切り刻んでやる!」




悪神がそう叫びながら剣を抜きとびかかってくる。
カインが私の腕を掴み走り出した。


悪神が振るった剣が宙を舞う。




「・・・カイン!」

「黙って走れ!」




ここは町中。
こんなところで暴れられたら町の人たちが・・・。

私は唇を噛みしめカインに連れられ走った。



悪神は私たちを追って飛んでくる。

走る速さと飛ぶ速さとでは逃げるのにはやっぱり無理がある。


私たちはすぐに追いつかれてしまった。




「あっ!」




悪神が振るった剣が私の足を霞め、私は足をもつらせこけてしまった。