〜夕暮れの王子様〜

時間の経過は早く、気づいた頃には放課後だった。

夕方の教室には私1人しか居ない。

「いつの間に寝たんだろう…もう帰らなきゃ…」

そう思い立ち上がった瞬間。

ガラッ

「…誰か、いたのか…?」

教室のドアが勢いよく開き、私は唖然とする。
開いたドアのところにいたのは、目尻に涙を浮かべた綺麗な男の子だった。