弱虫王子 内宮 亜美目線

「はっ・・・はっ。」


『あ、あと運んできてくれたの白凰くんなの。彼には言わないでくれって言われたんだけど・・・』


「何よ・・・」



「はっ・・・はっ」

「!」

「ゆ、裕真!!!」

「え!あ、あみちゃん・・・?」

「はっ・・・は・・・」

「寝てなくて大丈夫なの!?」

「ありがとう。運んでくれて・・・。」

「あ、うん。」


「・・・・・・。」

「あ、あの・・・。」

「裕真ぁー?」

「!」

ふわふわしててとても可愛い女の子。
裕真を呼び捨て・・・。

彼女・・・。
やっぱり噂は本当だったんだ。
付き合ってるんだ・・・。

心が痛い・・・。
苦しい・・・。
辛い・・・。


「っ・・・」


「あ、あみちゃん!?」


「はっ・・・はっ・・・」

「あ、亜美ちゃん!!ちょ、ちょっと待って!!僕の話聞いて!!」

「・・・。な、なに・・・。」

「あみちゃんにどうしても伝えたいことがある。だから聞いて欲しい。」

「い、嫌だ。だってどうせもう私はいらないとかいうんでしょ?彼女できたって・・・。そんなの聞きたくない・・・。」

「違う!違うよ・・・。お願い・・・。聞いて・・・?」

「いや・・・絶対に嫌・・・。いや・・・。」

「あみちゃん!!」

いや聞きたくない。これ以上辛い思いなんて・・・したくない。どうせ私がいらなくなったんだ。だからそれを言うためにそこにいるんでしょ?

いや・・・いや・・・。