「はい、これがコーヒー。」

「まっくろ…
これを、どうするんですか?」

「飲むんだよ。」

「飲む!?」

とても驚いてる。

「熱いから、気をつけろよ。
別に、変なモンは入ってないから。」

そう言って俺がコーヒーを少し飲むと、和服男もコーヒーを口にする。

「苦い…
お薬みたいですね。」

そんな表現するか?

とりあえず、コイツのこと聞いておいた方がいいな。

「アンタ、ナマエは?」

「壱号、です。」

おいおい…普通そんな名前付けるのか?
孤児院でもないだろ。

「幾つ?」

「分かりません。」

わか、らない?
オカシいのかコイツは。

「誕生日は?」

「分かりません。」

はぁ…ダメだ、こりゃ。
あの人にあまりにも似てるから、少しだけ期待してしまった。

「あの…でも僕、17年くらい存在しています。」

それを早く言えよ。

17年?
てことは17歳?