「哉守は柴乃の家庭教師をしてくれる。
柴乃の知らないことを教えてくれるから、なんでも聞くといい。
仕事帰りは俺の家に寄って貰うことになっているから、平日は教えてくれるそうだ。」
「平日だけと言わず、土日もくれてやろうか?
どうせ独り身だ、いまさら気を使うなよ。」
「気を使っているわけではない。
土日までお前に家に上がられたら迷惑だからだ。
だれがお前に気を使うか。」
「キツいなあ。
さすが、無表情冷徹王子♪」
「こっちがSにならないとお前のSに喰われるからな。」
なんだか、僕だけ置いてけぼりにされているような…
この2人は、仲がいいのかな。
「いいねぇ…♪
俺は反抗的なヤツほどひれ伏せたくなるんだよ。」
「…っ、」
途端に哉守さんが零央さんの両手首をつかみ、壁に押し当てた。
「お前はどんな風によがり鳴くのか、ってね…?」
そういって零央さんに顔を近づけ、自分の下唇をペロリと舐める哉守さん。
なんだろう。
なんだか、とても嫌な気分だ。


