ヘナッ
僕はその場に座り込んでしまった。
「嫌だ、嫌だ…っ!
やめて、僕をまた…」
「しっかりしろ、柴乃。」
あ…っ
「す、すみません零央さん…。
その人は、施設の人…じゃ、ないんですよね?」
「当然だ。
…哉守、お前も柴乃を怖がらせるな。」
「それ俺のせい?
…ま、百聞は一見にしかず、だったけどな。」
「柴乃、コイツは俺の同僚だ。
同じ時期に会社に入り、同じ職場で働いている。」
「愛の力だね♪」
「ただの腐れ縁だ。
それより、紹介が先だろ。」
「はいはい。
哉守 寛臣です。
ヒロって呼んでね、柴乃ちゃん。」
「あの…僕は男ですけど…」
「気にするな、柴乃。
コイツはドSだから…いや、あー…意地悪をするから、気をつけなさい。」
「…?はい、零央さん。」
「やだなー、俺そんな事しないよ?」


