世界の中心でアイを叫んだのに【B L】




__________


「はー、終わったー…。
零央、やっと仕事も一段落したし、昼飯でも食いに行かないか?」

「分かった。
俺も今終わったところだ。」

どうせ今朝の続きをするつもりだろう。

裏政府が関与しているらしいし、柴乃の事は出来るだけ知られない方がいいが…

コイツはいろいろと長けているから、話しておいた方がいいかもしれないな。


俺たちは、会社の近くにあるカフェの個室に移動した。


「…で、こんな場所を選ぶって事は、零央が拾ったのはただの犬じゃないって事?」

「さすが、頭の回転が速くて助かる。」

コイツはそこらヘんのヤツより頭が回るし、いろいろな情報も持っている。

オマケにパソコン技術や武術もたしなんでいるらしい。

「本ッ当に、残念なヤツだなお前は…」

それで性格が優しいなら文句なしだったのに。

「玉に傷があった方が、その玉は世界で一つだけになるだろう?

俺は量産機になりたくないだけさ。」

「分かったよ。

…哉守、今からの話は他言無用だ。
いいな。」

「当然だね。
同期のよしみ、だろ?」

…まったく、都合のいいヤツだ。
それでも、信用できないわけじゃない。