夏の終わり、恋花火

朝から恥ずかしかった。

クラスの子たちが、たかが前髪切って耳出しただけなのに色々ゆってくる。

みんな、かわいいじゃん、とか
前より全然いいよ!って言ってくれてるのに
地味で根暗なあたしみたいな奴が
中2デビューかよっ、
て笑われてる気がする..。

ネガティブすぎ。

拓海くんに会うのが恥ずかしすぎる。
さらっとスルーして欲しい。
いっそ気づかないでほしいくらいだ。

でも。
自分の席に着いた拓海くんが

「森川さん!!かわいいじゃん!どうしたの??


声大きい...

みんなが振り向いた。

かわいい、なんて...
お世辞でもうれしすぎる。

「百花がやってくれたんだ」

冷静を装う。


「女の子ってすごいねー」

満面の笑みであたしを見つめてくれてる。

なんてかわいいんだ、あたしをかわいいだなんて申し訳ありません。


「何ゆってんだか、森川さんてほんとおもしろいねー!」


えっ!?

また心の声が言霊になって漏れでてしまったらしい。

最近感情と身体のバランスのコントロールができない。


「俺なんかより森川さんがかわいいに決まってるでしょ、あははは」


前髪切ってよかった....