夏の終わり、恋花火

あたしたちはめちゃめちゃはしゃいだ。
夏の輝きを全身に焼き付けたくて。

あゆみが浮き輪に浮かんで、拓海くんがそれを引っ張っているのを
パラソルから光太郎と眺めた。

「おーーい!」

あゆみが気づいて手を振るから、うちらも大きく手を振った。

「あゆみ元気だなあ」

あたしが言うと光太郎が口を開いた。


「あゆみと拓海はさ、お互いがお互いの心の隙間を埋めあってるんだよ。」

「どういう意味?」

わからない。

「拓海とは高校で仲良くなったんだけどさ、すごく覚めてて冷たい奴だったんだよ。
あとあと聞いたら、病気で手術したり入院したりって聞いてさ。
それに母親も1人で働き詰めで拓海を面倒みてて大変だったみたい。

でも、いつからかあゆみと一緒にいるようになってだんだん明るくなってきたんだよ。

あゆまはあゆみで、仕事仕事で忙しい両親に、お金は与えられるけどいつも一人ぼっちだったみたいだから...
拓海の支えになるってことに存在価値を見つけたんだろうね、

お互い依存し合ってるところもあるのかもね」


なんだか..悲しい境遇が2人を引き合わせていたんだ。
あゆみはなんでも持ってるって勝手に思ってたけど...
多くを語らないから。

お互いがお互いを必要なんだ。
だから見つけ合えたんだ。

また勝手に涙が流れる。

「渚??」