BBQ当日。

やっぱり少し気が重い。
ううん、大丈夫。


あゆみに教わった、あゆみの家の近所のコンビニであゆみにLINEして待った。



すると。

拓海くんが現れた...

あゆみは、2人の仲をみじんも疑わず、信頼してくれてるんだ。


大丈夫、大丈夫...



「ごめんね、あゆみが張り切って準備してるから..」

気まずそうに言う。


ああ...拓海くんなんだな...

少し大人びた表情になった。
天真爛漫な雰囲気だった中学生の頃とは少し違う、影をおびた雰囲気。


「ううん...わざわざありがとう..
こないだは変な態度を取ってごめんね、」

うん、普通に話せてる。


沈黙。


無言で歩きだす、あたしはついてく。


「森川さん、大人っぽくなったね」

横に並んで歩く。

「そっ、そうかな??中学のときはダサかったもんね、あたし!あはは」

またいつもの空回りな感じ。ダサいな、あたし。


「そんなことないよー、かわいらしかったょ、擦れてなくて、マイペースでさ」

なんだか恥ずかしい。


「拓海くんは変わらないね、背が伸びたくらいじゃない??
相変わらずカッコいい!あゆみが、彼氏カッコいいんだー、ってよくノロけてたょ」


「でもまさかその彼氏が拓海くんとは思わなかったけど...」

うまく笑えているかな??うん。



「うん、俺もまさかあゆみの友達が森川さんだなんてビックリした。心臓飛びでそうだったょー」


「それはこっちのセリフです。」







「ほんと...あの時はごめん...」

沈黙を破って拓海くんが切ない声で言う。

「ううん...。あゆみから少し聞いた。病気だったって...。
だから仕方ないよ..。」


本心だ。
言えてよかった。


「うん....本当に大変だったんだ...

あの夏が来るまでが1番楽しかったなぁ...」


どういう意味??


2人は黙った。


コンビニから3分のあゆみの家が遠く感じる。

まだ着かなければいいのにと無意識に思っていた。