夏の終わり、恋花火

「好きなコはいないの??」

キラキラした瞳であたしを見つめる。
女の子ってこういう話しがなんで好きなんだろう..


「いないょー」

苦笑いするしかない。

「中2のときに好きになった人が最初で最後..なの。」

口にすれば、感情が途端にあの日に引き戻される。

まだ全然大丈夫じゃなかった。

「初恋だ??」

「そう...」

あたしはあゆみに、拓海くんのことを打ち明けた。

2年以上も経っているのに、あの日の話をすると苦しくて泣きそうになる。

早くこの気持ちを手放したくて、誰かに話せば、あたしから離れてくれるかと思ったけど..
逆みたい。

また、堂々巡り。

あの時なぜ連絡をくれないまま消えてしまったんだろう?
あたしを花火大会に誘ったのはただの気まぐれだったの?


「そいつひどい!!連絡なんていくらでもできるじゃん??この時代だよ!?
いくら事情があったにしたっておかしいよ!
そんなやつ、付き合えててもきっと同じ事が起きてたょ~!」


ほんとその通りかもしれない。

でも真実がわからないから憎むこともできないでいる。
理由があるのかもしれない、と今でも拓海くんはそんな人じゃないって思うあたしがいる。

「まだ忘れられないの??」

「ううん!!全然大丈夫なんだよ!
ただ、あゆみに聞いてほしくて。」

「そんな過去の人より今の出会いだよっ!
今度、あゆみの彼氏の友達とみんなでパーっと騒ごうよ!!」


うん。

過去に縛られないで今を生きてくしかないんだ。
あの日からずっと言い聞かせてる。

時が忘れさせてくれことを祈って。