―春輝Side―



七夕祭りも終わり、そのまま数週間が経って夏休みに入った。





「……き、春輝!」



「あぁ、どうかした?」



「どうかしたじゃない。
さっきからずっと呼んでたんだよ?」



「ごめんごめん」



「考え事?
らしくないじゃん」




ほんとだよな。


俺らしくない。





梨乃ちゃんと七夕祭りを過ごしてから、俺は毎日と言っていいほどその日を思い出している。



他の女と違ってサバサバしてて、男に媚びたりしない。




ちょっと強気なところとか、逆にいじめたくなる。