―梨乃Side―




「ゆーいーちゃーん!」



「何よ」




朝、登校中に目の前に私の友達を発見して大きな声で名前を呼ぶ。



それを鬱陶しそうに目を細めたのは、大下由衣(おおしたゆい)ちゃん。




1年の時に同じクラスで席が近いことから仲良くなった。



2年に進級した今も同じクラスで、それはもうよろしくやっている。






「おはよ」



「ん」






朝の挨拶に対しての返事がそれですか!?



ちょっと私の扱いが雑な気がするんだけど、まぁいつものことだから気にしない。