霊安室に通してもらい、顔を見て本当に亡くなったんだと実感する。

みんな再び涙を流した。

その中で隆眞と裕紀は涙ひとつ流さなかった。

魂が抜けたような顔で

「どうして?」「俺らは頼りなかったんか。」

とそう呟いただけだった。

お通夜もお葬式もゆいの願い通り笑顔で送った。


「さよなら。ありがとう。」