椅子に座り

「先生どうなん?」

と軽い感じで聞くと
少しの沈黙の後、先生が口を開いた。

「ゆいちゃん、ほんまに言いにくいんだけど、癌の進行遅れてるって言ったよね?」

「はい。少し遅くなってるって。」

「脳に転移してる。
進行も早くて長くてあと3ヶ月もつかわかんない。」

嘘でしょう?

「それ以上余命が伸びる可能性はないんですか?」

咄嗟に出た言葉。