学校の七不思議~逃ゲラレナイ恐怖~



「や…だ……。
来な…い、で...」


「あおい、しっかりしろっ!」


健都が慌ててあたしの体を支えた。


「健…都っ……」


掠れる声で精一杯健都の名前を呼んだ。


「あおい、無理しなくていいよ!
よしよし、怖かったな...」


「健都…っ」


健都が優しく背中を擦ってくれて、あたしの目から安堵の涙が溢れ出た。


骨格標本は、カチコチと奇妙な歯音を立て、あたし達に迫って来る。


「わぁ、来るっ」


綾は蒼空くんの背中にしがみつき、真っ青な顔をしていた。


「クソっ、どうすれば...」


「…あっ、そうだっ」


莉緒が閃いたように手を叩いた。


「平沼、なんかいい案あるのか?」