学校の七不思議~逃ゲラレナイ恐怖~



なんらかの事があって、亡くなってしまったのだろう。


無理矢理止められたから、きっと嫌だったんだろうな...


悪い事をしたと思う。


それにしても、良い音色。


こんなに上手いのに、一度も褒められた事が無かったんだ―――。


ショパンを聞きながら、あたしはそんな事を考えていた。


花菜がショパンを弾き終わり、あたしは笑顔で拍手をした。


健都もそれにつられて拍手をし、どんどん拍手が広がり、「ブラボー!」「上手だったよ!」という褒め言葉と共に、大きな拍手が巻き起こった。


花菜は、厳しかった顔を緩め、顔がパッと赤くなった。


『ありがとう...初めて、褒められて、拍手されて……私、嬉しい』