「お化けがなんだか知らないけど、あおいを泣かしたり困らしたりするような奴、俺がなんであろうと、即刻ぶっ飛ばす」


「…!」


健都…。


…その言葉だけでも、充分嬉しいよ。


「……健都、ありがと。
絶対、皆で生きて帰ろうね!」


「おぅ!」


健都と一緒に笑い合って、それぞれの教室の前で別れた。





…あたし達は、今夜の件を、少し甘く見過ぎてたのかもしれない。


“怖い”という気持ちは勿論あったけど、こんなの、嘘なんじゃないかって。


そんな甘い考えしてるから、罰が当たったのかな。



………そう、あたし達は全く気付いていなかった。


この件は、想像を遥かに超えた、危険で、悲惨な事になるなんて―――…。