『ユリさん、そろそろ時間です…』


「分かった」



私は用意をして外に出た



『ソウと別れてよ‼︎』
『ソウはあなたのものじゃない‼︎』
『ソウが誰かのものになるなんて絶対に許さない‼︎』



ソウのファンに囲まれて車まで行けないでいた




「すみません、通してください」


『ソウと別れて‼︎』
『ソウはみんなのものよ‼︎』




ソウのファンは私の言葉を無視して
私を車まで行かせないようにしていた




もう…!!

いい加減にしてよ!!


あんたたちより、私の方がソウと釣り合ってるわよ!!




そう叫びたいのをぐっと堪えて、私は通してくださいと言い続けた




ヤバい…

このままだと撮影に遅れる…!




そう思ったとき…
一台の車が私たちの前に止まった

車の扉が開き、中から出てきたのは…
愛しの総夜だった



「何やってるんですか?」



総夜は自分のファンに向かって
怒るわけでもなく、ソウとして優しく声をかけていた