〜 総夜 視点 〜
はぁ…
やべぇな…
俺、ユリに会いたくて仕方ねぇ…
なんだよ、これ…
前まで、こんな気持ちアイツにもったことねぇのに…
『おい、久しぶりだな!ソウ…っ!』
「あっ…!花奈さん!!」
俺の肩を軽くポンっと叩いてきたので
俺は後ろを振り向くと…
見た目、中学生くらいの可愛い男が話しかけてきた
だけど、この男……
実は女で、アニソンの女神って言われてカリスマ的人気がある…花奈さんがいた
「あーあ!!花奈さん!
新しい曲、マジすげぇイイです!
アニメとも合ってるし、マジ最高です…っ!」
『ははっ。嬉しいこと言ってくれるな〜
今度ライブやるから、チケットやるよ』
「マジですか!?
行きます!絶対行きます!」
マジか!?
花奈さんのライブに行けるなんて…
すげぇ嬉しい…っ!
いつもチケット予約しても
抽選だから、当らねぇし…
もらえるとかマジ嬉しい!!
『そういえば、お前…
あのユリって女と付き合ってるんだろ?
本気で好きなのか?』
花奈さんは、俺の正体を知っている
俺が女と付き合おうとしないヤツだと理解しているからこそ、花奈さんは心配そうに俺に言ってきた
「本気ですよ
アイツと俺似てるんで……
気が合うんですよ」
『へぇ……
マジみたいだな』
「マジです」
『あっ、それなら…
チケット、彼女の分も用意してやるよ』
「えっ…!?
そんな気を遣わなくていいですよ!
アイツ、俺みたいにアニメとか観ないし」
俺をオタクって言っているほどだからな…
花奈さんのライブのチケットなんて
アイツにあげても無駄にしかならねぇしな…

