次の日の昼休みのことだった。

「こにちゃん、日曜日暇?」

そう聞いてきたのは大空だった。

「暇じゃな...いや、うん、暇、かな?」

どうしていきなりそんなこと聞いてくるの?

あんたはエスパーか!

とにかくこの場を早く切り上げたい。

「日曜、大会なんだよね。

俺、ユニフォーム貰ったんた。それで―」

「へえ!すごいじゃん!頑張れ!」

そう言って、退散しようとすると、


腕を掴まれて、ぐいっと大空の方へ向かされた。

目の前には、真っ直ぐに私を見つめる大空。

「見に来て。」

そう言うと、私が返事をするまで腕は離さないようだった。

でもその日は...

「ごめん、用事あった。」

「用事ってなに?」

「えーっと...」

言えるわけないじゃん...。

「ほら、やっぱ暇じゃん。

試合15:30から、すぐそこの体育館だから。」

勝手にそう言い残すと、自分の席へと戻っていった。