『新入生代表挨拶、古賀桜。』

アナウンスのあとに現れた彼女は、黒髪のサラサラロングヘアを一本に束ね、これでもかとばかりな美形だった。

私の隣には、西園寺大空。

またまた同じクラス、出席番号も隣。

腐れ縁ってこういうことだよなぁと思っていた。

入学式が終わり、教室に入ると、ざわざわと交流が始まっていた。

みんな同中で集まっていて、ぽつーん。

大空は、というと、女子も男子も彼に集まっていた。

綺麗な顔ってこれだけで得するんだな、と、うらめしく見ていると、

「こにちゃん、おいでよ。」

いつもは悪魔の囁きにしか聞こえないその声が、今日は天使のお声に聞こえたのである。