ソラは今日も喧嘩中

「今日はやけに怒られてたな。
なんかあったか。」

そう声をかけてくれたのは、隣で部活をやっていたバレー部の羽山太一(ハヤマタイチ)だ。

小学校が同じで、途中で太一が転校してから離れ離れだった。

小学校の頃はいつも太一の後ろにくっついて歩いていて、転校すると聞いた時は泣きじゃくったっけ。

俺がこの学校に決めた理由の一つは、太一もこの学校だと聞いた事もでかかった。

「あー、まあちょっと邪念、かな。」

「なんだそれ。滝修行でもしてきたらどうだ。」

あ、それいい。

「...遠慮しとく。」

「おう、遠慮してくれて安心した。」

遠慮しといてよかった。