特に予定もなかったので、その“今度”はその日の放課後となった。

「「ただいまー。」」

咲子、ただいまって、あんたの家じゃないでしょうよ。

「おかえりー。」

あ、突っ込まないんだ。

ん?なんか、この声どこかで聞いたような....。

「お邪魔します!」

「どーぞー。...って、え!?」

パタパタとスリッパの音が聞こえ、出てきたのは

「加藤春花!?」

びっくりして、思わず呼び捨てフルネーム。

慌てて、

「...さん。」

と付け足す。

「あなたがこにちゃんね!どーぞーあがってぇ♪」

上機嫌で迎え入れてくれたのは、画面の向こう側にいたはずの存在。

ん?お母さんが加藤春花ってことは...

「もしかして、お父さんって...」

「パパは瑛星よ。」

で、ですよねぇ。

動揺が抑えきれないまま、リビングへ通された。