「ちょっと、あんまり近寄らないでよね!」

「えぇー、普通に仕事してるだけだろ?」

「うっさい!離れろ!」


「やあやあ君たち、お待ちかねのホチキスだよ。」

大空がおどけてみせる。

それに気づいたのは古賀さんだけだった。

「あ、大空くんありがとねぇ。」

それに気づかず、残りの2人はギャーギャー騒いでいる。

「にこちゃん、こいつどうにかして!」

そう言ってあたしの後に隠れた安藤さん。

...いい匂いする。

って、これじゃあ来飛と同じじゃないか!

「安藤さん、大丈夫?」

そう声をかけると、

「あ、桜でいいよ。」

「あたしも咲子でいいからねぇ、みんな。」

「あ、あたしも!」

『こにちゃん、でしょ?』

桜と咲子がハモった。

大空と同じクラスじゃしょうがない。

「うん、よろしく。」

「あ、じゃあじゃあ、俺も来飛って呼んで!」

「うるさい、電球!」

桜、ナイス。

「えぇ、それはねぇだろ!」

「なに?豆電球が良かった?」

「かわいそうだろ、LEDにしてやれ。」

「嫌よ、そんなに高性能じゃないわ。」

「いや、どっちもやだし!」

思わず吹き出してしまった。

すると隣で咲子もクスクスと笑う。

つられたようにみんなが笑い、来飛改め電球だけが、オロオロとしていた。