ソラは今日も喧嘩中

家に帰ってベッドにダイブ。

「空、ご飯はー?」

下からお母さんの声。

「いらないっ!」

お母さんは何も悪くないのに、なぜか少しキレ気味の返事。

顔を枕に埋めると、息が苦しくなってきた。

これはきっと、枕にきつく顔を埋めているから。

目が熱くなって、ひっくひっくと喉の奥が鳴る。


私は、本当は怖いんだ。


大空がバスケできないって聞いたら、なんて声がかけられるのだろう。


きっと固まって返事ができずに、余計に大空を不安にさせる。



そうか、力になれないことを知るのが怖いんだ。


臆病者。意気地無し。


そんな自分に苛立って、ベッドに意味もなく一度拳をぶつける。


それから声を殺して、涙は全て枕に吸収させた。


そうしているうちに、夜が明けて朝が来た。