青空の魔法

『網野は何組?』

オレがそう聞き返したら、アミノの目が真ん丸くなったのをよく覚えている。

『AⅢだよ。名前…覚えていてくれたんだ?』

なんて意外そうに言ったっけ。


それはこっちのセリフだからな。

同じクラスになったやつなら、大抵はアミノのことを覚えている。

アミノはそういう存在だった。

オレと違ってクラスの中心人物で、きっと今の組でもそうなんだろーと思う。

明るくて面倒見がよくて溌剌としていて、特に女子からは絶大な人気がある。

活発な女の子はうるさいから苦手だけれど、アミノのことはキライじゃなかった。

例えば教室の隅にいるネクラな男子とか(オレオレ)、どんなやつに対しても態度を変えないし、清々しくて潔くて男前なやつだと思っていた。


そうだな。アミノは青空みたいな女の子だった――。