翌朝――
ゲタ箱がある校舎の前で、オレはしばらくアミノを待った。
朝の空気は爽やかで、こういうのをいつも吸っていたんだと、初めて気がつく。
無機質なコンクリートの要塞。
モルモットを管理して閉じ込める檻。
そんなふうにしか思えなかった校舎も、案外懐かしい気がするから不思議だった。
オレが休んでいることなんて、誰も気にしていないと思っていたのに、突っ立っているオレを見て、「おー」とか、声をかけてくるやつも結構いた。
あ…。
やっと登校してきたアミノが、木陰から明るい光の下に飛び出して来る。
「よ」
「え?」
顔をあげたアミノの瞳がみるみる真ん丸になった。



