青空の魔法

そんなときは決まって大月さんの夢を見た。

夢の中で大月さんは、壊れていくオレを憐れむように見つめている。

『こっちにおいでよ』と微笑んでくれる。


今朝、その夢から覚めたオレはベッドを降り、吸い寄せられるように窓際へと向かったんだ。

一歩、二歩…。

マンションの10階にあるオレの部屋。

クーラーをつけて閉め切ったサッシの鍵を開ければ、ベランダへと出られる。

鍵に手をかけたとき、ガラスの向こうに真っ青な空が大きく広がっていた。



アミノ…。


そのとき不意にアミノを思い出した。

なんで今まで思い出さなかったのか、不思議なくらい、鮮烈にあの笑顔が浮かんだ。


窓辺を離れて机の上の手帳を取り、部屋を出て、オレは初めてアミノに電話したんだ。


なんでかわかんねーけど、

ただ、アミノの声が聞きたかった――。