焦れ甘な恋が始まりました




……地下?


そう、聞き返す間もなく止まったエレベーター。

扉が開くと、そこには見たこともない光景が広がっていて、私は再び目を見開いた。


……B1の階、初めて来た。

地下を指すB1は、このビルの地下駐車場に降りる階で、普段電車通勤の私には全く無縁の場所だった。


ここに来るのは、うちの会社でもごく一部の役員と、車でいらっしゃるクライアントさんだけ。


だから今、目の前に広がる光景は、ある意味貴重な光景で。


……っていうか、7年近く勤めてるのに地下駐車場に来たことないって、それもどうかと思うけど。



「……とりあえず、降りて」

「えっ!?」

「そこ、俺の車が停まってるから。とりあえず、そこまで行こう」



え、ええ……っ!?