焦れ甘な恋が始まりました

 


「ひゃ……っ、」

「何、今の声。イチイチ、可愛いな」



熱に溺れた言葉と同時、私の身体は呆気無く、革のソファーの上へと倒された。


私に覆いかぶさって、悠々と見下ろす下條さんの瞳は捕食者のそれで、思わずゴクリと喉が鳴る。


ちょ、ちょっと、待って。

まさか本当に、この場所で……?


さすがに冷静になってきて、慌てて下條さんの身体を押し返すように手を添えれば、その手を掴んだ下條さんはそのままソファーへと縫い付けた。



「ここまできて、お預けとか、どれだけ悪い女なの……?」


「っ、」


「悪い子には、お仕置きが必要だよな?いや……この場合は、社長が社員にする指導、かな――――」



と。

そこまで言った下條さんが、再び私の唇を塞ごうと顔を近づけた時。



――――コンコン、と。軽快に響いたノックの音。



「し、下條さ、ちょっと―――――」

「……失礼しまーす、下條社長。この間のVENUSの企画の件なんですけど、次はもっと健康を考えたメニューにしてみたらどうかと………………って。ギャアアアァアァア!!!!!」



ああ、もう……

穴があったら、今すぐ掘ってでも入りたい。