焦れ甘な恋が始まりました

 


本日二人目……いや、三人目のマシンガンの如く紡がれる言葉を遮って事実を告げれば、下條さんは壊れたパソコンのようにフリーズしてしまった。


だけど、本当のことなんだから仕方ない。


今の話の流れからいくと……多分、下條さんはどこでどう勘違いをしたのか、陽を私の結婚相手だと思っているということで。


いやいや、本当に、何からツッコんでいいのかわからないんだけど。


どこをどう勘違いしたら、私と陽が結婚するなんて話になるの?



「…………今日は、陽くんと結婚式場を見に来てるんじゃなくて?」


「今日は、総務部にいた小出ちゃんの結婚式に参加してたんです」


「……陽くんには別に本命の彼女がいるけど、それでも彼が大切で離れられないんじゃなくて?」


「確かに陽には彼女がいますけど……そもそも陽と私は姉弟の関係だし、私には “ 大切な ” 家族だから離れることはないですね」


「……陽って名前の、弟以外の心当たりは?」


「弟以外に、私の知り合いで “ 陽 ” という名前の人はいないです」