……本当に、嵐のように過ぎ去っていってくれたよね。
心の中で独りごちながら溜め息を零せば、隣に座る小出ちゃんも「全部聞こえてましたんで、お幸せにとかの報告は大丈夫です」と苦笑い。
……社長は本当に、大丈夫なのかな。
今も無理して打ち上げに出てる、とかだったらどうしよう。
「っ、」
だけどそんな風に思ってから、今更冷静になって気が付いた。
例え今、私が社長の心配をしたところで……私には、何もできないということに。
だって、社長との関係を、社長への想いを断ち切ると決めた今。
いつまでもこんな風に、社長との繋がりを持っていたら意味がない。
今までのように社長の近くにいたら……きっと私は、社長への想いを募らせてしまう。社長とのことを、何一つ精算出来なくなってしまう。
だから私は……社長と大して関わりのない、ただの一社員という関係に戻ると決めたんだ。
社長のことを、諦めようと決めた。
そして……諦められると、思ってる。
だって私は、こうなることを初めから覚悟していたのだから。



