焦れ甘な恋が始まりました

 


予想外の狩野くんの言葉に思ったことがそのまま口をついて出て、慌てて口元を抑えたけれど後の祭りだった。


だけど、こんな酔っ払いの狩野くんと社長が一緒にいるだなんて意外にも程があって。


それは隣の小出ちゃんも同じだったようで、怪訝な顔をして私を見る。



『ええー、いますよ、いますよー。っていうか、日下部さんにも言ったじゃないですかぁ!今日の夜は打ち上げだってー。それで今、企画部と営業部も何人かとー、あと社長も一緒にいるんですよー』


「あ、そういえば……」



狩野くんの言葉に、今更になって打ち上げのことを思い出した。


そうそう、三連休の最後の日に打ち上げするって言ってたよね。


あの時は、その話の直後に競合施設の件が起きたから、スッカリ記憶から飛んでしまっていた。


……そっか。そうなんだ。

社長は今、狩野くんたちと……一緒に、いるんだ。