焦れ甘な恋が始まりました

 


キッパリと、そう言い切って微笑めば、小出ちゃんは驚いた表情で固まった。


だけどこれは、今の私の本心だ。


ここ数ヶ月、仕事と今まで以上に真剣に向き合ってきた私が辿り着いた……一つの答え。



「……だからね、そんな風に代わりのきく私たちは、いくらでも自由に選択ができるってことなの」


「……選択?」



微笑みを携えながら紡ぐのは、いくらでも代わりのきく私たちが、それを嘆く必要のない一番の理由。



「例えば、小出ちゃんが寿退社をしたとしても、会社に申し訳ないだなんて思う必要はないってこと。小出ちゃんの人生だもん。何が大切かは小出ちゃんが決めることだし、誰になんと思われようと関係ないでしょう?だって、自分が不幸になるような仕事なら、やってる意味がないもの」


「日下部さん……」


「私だって……同じ。総務部か企画部か……今の自分にとって最善なのは、どちらの部署なのか……それを良く考えて、答えを出さなきゃいけないと思ってる」