焦れ甘な恋が始まりました

 


言いながら社長から視線を移し、狩野くんを見て微笑めば……何故か狩野くんが顔を赤く染め、ゴクリ……と、喉を鳴らした。


……何?その表情?



「……わっ!?」



……と。

次の瞬間、そんな狩野くんに何故かティッシュの箱が飛んできたと思ったら、狩野くんはそれを間一髪のところで見事にキャッチ。



「しゃ、社長!?なんで、いきなりティッシュ投げるんですか!?」


「……んー?ちょっと、見過ぎだなぁと思って?」


「……はぁ?」


「っていうか、それ以上、見るな。業務命令」


「は……はぁ?」



再び、口をあんぐりと空けて素っ頓狂な声を出す狩野くんだったけど。


私もそんな社長の不可解な行動に思わず首を傾げれば、何故か立石さんが困ったような笑みを零した。