「日下部さん!?」
社長の驚いたような声を背中で聞きながら、私は社長室を飛び出した。
そのまま真っ直ぐにエレベーターへと飛び乗ると、総務部のフロアへ走り、自分のデスクの前で足を止める。
「日下部さん!?何かあったんですか!?」
走ってきたせいで息を切らす私を見て、困惑した声を出す小出ちゃんと、何事かとこちらを見る総務部の皆。
そんな視線や声の全てに答える余裕もなくデスクの右側、一番上の引き出しを開けた私は――――
「っ、」
その中にしまわれていた数冊のノートを乱暴に手に持つと、再びフロアを飛び出した。



