焦れ甘な恋が始まりました

 


……でも。とにかく今は、ここで考えていても埒が明かないから社長と狩野くんのところへ行こう。


私が行って何かが変わるとは思えないけど、それでも……このまま何もしないでなんて、いられない。


パソコンに貼ってあるポストイットの内容を確認すれば、午後にはいくつか早急に片付けなければいけない仕事があった。


とりあえず、その仕事までに帰ってくれば問題ない。他はどうにでも、残業してでも片付ければ通常業務に支障は来さない。



「っ!」



……と。

忘れないようにとポストイットへと手を伸ばせば、私が取るより先に、横から伸びてきた手に目の前のそれが攫われた。


慌てて隣へ視線を移せば、私を見て微笑む小出ちゃんがいて、思わず時間が止まったように固まってしまう。