「反省してから、しばらく……我慢してたんだけど。今日は、ちょっと、反則で可愛すぎ」
「っ、」
だけどその下條さんの目は―――濃く、甘い熱を帯びていて。
私を見据えるそれは完全に男の人の目で、逃げることも叶わずに見惚れていれば、再び下條さんとの距離が近付くように唇が降りてきた。
ああ、キス、される。
社長の甘さに絆されて、結局自然と目を閉じていた私の唇と、社長の唇が触れ合おうとした。
――――瞬間、
「っ、」
「っ!?」
コンコン!と、唐突に耳に響いた快活な音。
それに思わずお互い身体を離して音のした方へと目をやれば、社長室の扉の向こうから畏まった男の人の声が届いた。



