焦れ甘な恋が始まりました

 


――――それから少しだけ。

久しぶりに社長と談笑しながら、社長室でお昼休みの時間を過ごした。


私がお昼を食べ損ねるんじゃないか……と心配してくれた社長は、次回から日下部さんもお弁当を持ってきたらいいよ、なんて。


そんなとんでもない提案をしてくれたけど、とりあえず曖昧に笑って誤魔化した。


だって、それは流石に小出ちゃんに何て言い訳したらいいかわからないし。


そもそも……こんな風に、私が社長に手料理を届けていること。


社長付きの秘書兼運転手である立石さんだけは、絶対に気が付いているはずなのだけれど……


最近では、私が来る時間には必ずと言っていいほど席を外している立石さんのソレが、故意であるものだと気が付いたのは、つい3週間ほど前の話だ。