「あ、の……下條さ……社長?」
「うん?」
「本当に、今更なんですが……」
言いながら、ゆっくりと社長の腕の中で顔を上げれば、甘い視線と笑みが落ちてきて、たったそれだけで胸がキュンと高鳴った。
……ああ、やっぱり、私はこの人が好きだ。
下條社長のことが……一企業の社長としてだけでなく、一人の男の人として……好き。
「前に言ってた、社長のために、手料理を振る舞うというお話……もし、まだ有効でしたら、お受けします」
「え?」
「今の段階で、もし私に社長の為に何かできることがあるとするのなら、社長の心と身体の為に……少しでも、社長を癒やす料理を作ることかな、と思って」
「……、」
「もちろん、私は、あくまで素人の趣味程度の技術と知識しか持ち合わせてませんし、本当なら資格を持っている栄養士さんとかを雇った方がいいのかもしれません…………」
……でも、



