焦れ甘な恋が始まりました

 


「……そうだよ、だから私は」



今はただ……いつも忙しい下條社長に、久しぶりにゆっくりと、ご飯を食べてもらいたい。


しっかりと栄養のあるものを食べて、いつも後回しにしている自分の身体を少しでも労ってほしい。


今はただ、それだけを考えよう。



「……よしっ」



改めて気合いを入れ直し、キッチンの前で食材と睨めっこ。


空っぽだった冷蔵庫は今、食材の宝庫と言っていいほど一通りのものが揃ってる。


キッチンは、当たり前に私の一人暮らしをしている部屋の軽く2倍は広いし、とても綺麗で機能的。


こんなにも整った環境を与えられて、腕が鳴らない程、私は伊達に毎日三食自炊してないんだから。


こんな機会、もうないかもしれない。

だからこそ、今日はたっぷり社長に栄養補給してもらわなきゃ!