焦れ甘な恋が始まりました

 


イイ男っていうのは、見せ掛けだけの話じゃない。

中身が伴ってこそ、イイ男と評されるべきだと思うから。


……もちろん、陽だって優しくて良い子ではあるけれど。


姉弟で、イイ男だ、そうじゃないとか言い合うのは、それはなんだか照れくさい。



「陽は……確かに、贔屓目で見ても人目を惹く容姿ではあると思います。性格も、基本的には無愛想だけど、根は優しい子だから……その分、社長があの時言った通り、彼女は心配も尽きないでしょうね」


「…………うん?」


「でも、二人は随分仲が良いみたいなので。陽は陽なりに彼女を大切にしてる分、社長に言われた言葉が余計に癪(しゃく)に障ったんだと思います」


「……、」


「私は一度だけ、チラッと見たことがあるだけですけど。見ていて妬けるくらい、仲が良い二人でしたから」


「……、」


「社長や私から見たら、陽は確かにまだ子供だけど。だけど、その分、眩しいくらいに真っ直ぐで……純粋で。そういうところが私からしたら羨ましくもあるし、それに――――」


「……ちょっと待って」


「え?」


「陽くんに彼女……って、どういうこと?」