「んで?お前は恋してんのか?」



奏多…いや、悪魔なんかに…ドキドキしちゃってる………。



「え…?」

「恋!してないの!?」

「しっしてないよ?」


なんで一瞬戸惑っていたのだろうか…。

してないんだから、はっきり『してない』って言えばいいのに……。


「そう…なんだ」

奏多が私と反対方向の方向を向いた。







†奏多†


なんで俺は、アイツの反対方向を向いてしまったんだろう……。

アイツが恋してないってわかった途端……なんか力が抜けた気がした。


「なんで、そっち向くのよ…」


…………。

わからない。


「いや。なんとなく」


俺は、反対方向に向き直した。



ドキッ

一瞬心臓の音が高くなったような気がした。



気のせい…だよな……?